Cisco 担当者コラム
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Collaboration 第47回 「Cisco Webex Teams ユーザのControl Hub登録とデータ移行時の注意事項 その2 ~登録時エラー完結編~」
前回、Cisco Webex Teams ユーザのControl Hub登録・追加時にデータが移行できない(「地獄の2択」が表示されてしまう)という事象が発生する原因と対処方法についてご紹介させていただきました。ただし、実は対処方法を実施していても、Webex Teamsのデータを引き継げない場合があります。今回は、Webex Teams ユーザのデータが移行できない原因と、あるにはある対処方法についてご紹介させていただきます。最後まで是非ご覧ください。
Control Hubへの登録を左右するWebexアカウントのステータス
まず、Webex TeamsのユーザをControl Hubに登録・追加する際に、エラーになったり、「コンテンツの移行」の設定を有効にしているにも関わらず、前回ご紹介させていただいた「地獄の2択」が表示されてしまったり、する場合があります。こちらは登録するアカウントの“ステータス”によって、どのような挙動をするかが決まっています。実は、そのステータスによっては「地獄の2択」を回避することができない(Webex Teams のデータを引き継げない)場合もあります。
登録するアカウントのステータスと、そのアカウントをControl Hubに登録される場合に表示される画面は、以下の通りです。
・メールアドレスを変更して、元のアカウントを維持する(1、2、3共通)。
・元のアカウントから新しいアカウントにWebex Teamsの会話を転送する(1のみ)。
・元のアカウントを削除する(1、2のみ)。
「元のアカウントから新しいアカウントにWebex Teamsの会話を転送する」という選択肢がでれば、Webex Teamsのデータを引き継ぐことが可能です。逆に言いますと、Webex Teamsのデータを引き継げない場合というは、基本的に、対象ユーザが別の組織(Control Hub)に紐づいている場合(ステータス2or3)になります。これは前回にご紹介させていただいた、Webex Teamsのデータが組織の管理下になっているからです。
この仕様の厄介な点は、管理者からでは、登録作業を実施するまでどの挙動を示すかが分からないという点です。管理者は自社組織の管理者になりますので、対象ユーザがどこの組織に紐づいているか、というのは確認できません。つまり、ユーザ側である程度、自分のアカウントがどのステータスであるのか、を事前に把握しておく必要があります。この確認が若干複雑なので、参考までに確認フロー図を作成してみました(ややこしくて申し訳ないのですが、フロー図の赤枠=ステータス2or3の状態です)。
何とかユーザのWebex Teamsデータを引き継ぐ方法
さて、Webexでは、Control Hubに登録したいユーザが別組織に紐づいている場合に、Webex Teamsのデータは引き継げない仕様になっています。そうなりますと、「一度Control Hubに紐づいてしまったらWebex Teamsのデータを引き継ぐことはできないの?」と疑問に思われる方もいらっしゃるかと思います。こちら一つだけ抜け道的な方法があります。前半に説明させていただきました内容では、2、3のステータスではWebex Teamsのデータを引き継ぐことができない、ということでした。つまり、2、3のステータスを「1 無償のWebex Teamsユーザ」にしてしまえばいいのです。
その方法ですが、Control Hub(組織)自体を削除することで、Control Hubに紐づいているユーザ全員を1のステータスにすることができます。ただし、Control Hub(組織)削除には、Control Hubにサブスクリプションが紐づいていないこと、が条件としてあります。有償ライセンスを削除するというのはなかなか難しいですが、トライアルライセンスは削除可能になっておりますので、特に2のステータスの場合は次からの手順をお試しいただければと思います。
サブスクリプションが紐づいていないControl Hubでは、サブスクリプションページで次のような画面が表示されます。
これでWebex Teamsのデータを引き継げる状態になりましたので、前回にご紹介させていただいた、ユーザ追加・登録手順を実施してみていただければと思います。
それでもエラーになる場合に考えられること
ここまでの内容をご確認いただいていれば、そうそうエラーは発生しないと思いますが、それでもエラーになる場合もあります。
次に、Control Hubでドメインの設定がされていない場合です。Control Hubには組織を見分ける為に事前に対象となるドメインを設定しておくことができ、これにより組織に紐づいていないユーザを随時Control Hub上で確認することができます。逆にドメイン設定をしていない場合には、クラウド側でユーザが組織の人間かどうか(ドメインが同じか)を確認できない為、登録・追加時にエラーとなる場合があります。こちらは、DNSサーバにtxtレコードを追加しておく必要がありますので、IT部門の管理者の方に相談するようにしましょう。
・ドメインの追加、確認、要求
https://help.webex.com/ja-jp/nxz79m5/Add-Verify-and-Claim-Domains
ここまでやってエラーとなる場合、、、残念ながら私では知りえないクラウド上の異常、もしくはバグの可能性が高いです。その場合は、ヘルプサイトの内容をご確認の上、シスコに直接問い合わせて対応してもらうようにしましょう。
・ユーザーを組織に要求する (ユーザーの変換)
https://help.webex.com/ja-jp/nceb8tm/Claim-Users-to-Your-Organization-Convert-Users
・Cisco クラウドコラボレーション製品の技術的な問合せ窓口
https://community.cisco.com/t5/-/-/ta-p/3165667
最終的にはシスコに問い合わせればどうにかなるとは思います。しかし、問い合わせの前にControl Hubの仕様やアカウントのステータスを理解しておくと、自力で解決できる場合がほとんどです。特に自分がどの組織に紐づいているのか、についてはユーザ側では普段意識しない部分になりますので、この機会にご確認いただければと思います。
今回は以上となります。最後までご覧いただきありがとうございました!
引き続きよろしくお願い致します。
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