信憑性の高い情報と根拠を提示
“保存しない”安全性でセキュアなAI運用を実現
Acrobat AIアシスタント
アドビ
行政の法令といった庁内外文書の要点分析や技術マニュアルの整理・再構成、セキュリティポリシーの作成・改訂など、業務に関する文書の分析・確認作業はかなりの手間がかかる。そうした業務に対してはAIアシスタントの活用が有効手段として考えられるが、一般に流通している製品だと社内の機密データや個人情報の安全性、AIの出力内容の正確性などの懸念もある。便利になると同時に、従来以上に文書の正誤確認の重要性が増えているだろう。そこで、アドビのAI「Acrobat AIアシスタント」を提案したい。
根拠の強いAIアシスタント
「Acrobat AIアシスタント」では、文書から裏付けされた洞察を引き出して正確性の高いアウトプットを行える。指定した文書に焦点を当てて回答し、文書の構造の解析と参照先(回答根拠)を表示するため、ハルシネーションのリスクを低減できるのだ。また、ユーザーが保有する文書は12時間キャッシュされた後、自動削除される。ドキュメントやチャット履歴、キャッシュへのアクセスはユーザーのみに限定されており、これらのデータをAIのトレーニングに使用することはない。また、政府情報システムのためのセキュリティ評価制度「ISMAP」にも正式登録されており、常に高いセキュリティとコンプライアンスを実現している。
AIアシスタントの導入に際しては、求められるリテラシーなども気になるところだ。Acrobat AIアシスタントなら、直感的な操作が可能で、文書作業の流れの中で使用を始められる。従来の文書の棚卸し作業は不要で、質問はレイヤーセクションごとの要約など、AI初心者でも容易に活用できるよう設計されている。直感的なプロンプト入力に対応しており、ユーザートレーニングも最小限で負担が少ない。ほかのアプリケーションを開かずにAdobe Acrobatの機能として使えるので、ユーザーに意識させないUI仕様だ。
Acrobat AIアシスタントでは、回答の引用元となっている情報をワンクリックで確認できる。
メールや事務作業を効率化
Acrobat AIアシスタントは、すでにプランの中にAcrobat AIアシスタントが包含されている「Acrobat Studio」のほか、無償の
「Adobe Acrobat Reader」、有償の「Adobe Acrobat Standard」「AdobeAcrobat Pro」で利用できる。1ライセンスずつの追加が可能だ。
活用方法もいくつか紹介したい。例えば業務で迅速な対応が求められるものとしてはメールやSNS投稿などがあるが、Acrobat AIアシスタントならメール返信に必要な社内情報を早く提供してくれる。質問を入力することで信頼できるソースとリンクした回答を素早く得られるので、スピーディーなレスポンスをサポートするだろう。ワンクリックで行える「生成要約」機能も便利だ。確認する必要のある契約書や文書の要点を抽出するため、必要な情報を取得しやすくなる。複雑な用語や表現を解説したり、複数の契約間の違いを検出したりすることが可能で、取引の新規案件などにおける比較検討の迅速化に貢献するだろう。1文書の要約はもちろん、ファイル形式の異なる複数の文書に跨った要約も生成できるので、さまざまな資料に目を通す時間を短縮する。
Acrobat AIアシスタントなら、正確性の高い回答で文書業務にかかる手間を安全に軽減させられる。
難しいプロンプトは不要で活用できる。
知りたい内容を入力すれば、AIが質問案を提示してくれる。