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Wireless 第42回「Catalyst9100シリーズ EWC-APのClient Limit機能について」

こんにちは。TEと申します。

 

 今回は、EWC-APのClient Limit機能についてご紹介いたします。

 

Client Limit機能では、無線で接続できる端末数の制限を行うことが可能になります。

例えば、オフィスなどで特定のアクセスポイントにだけ非常に多くの端末が接続されてしまう事により、無線LANのスループットが大幅にダウンしてしまう事がございます。

こういったトラブルを防ぐためにClient Limit機能が利用されることがあります。

 

EWC-APのClient Limit機能は、WLAN(SSID)単位で設定することができます。

GUIでは、設定>WLANs>追加 or 既存のプロファイル>詳細 の順にクリックすると以下の赤枠部分よりClientLimitの設定が可能です。

※詳細タブが表示されない場合は、GUI画面の右上歯車マークをクリック後、現在の設定モードをエキスパートに変更して保存してください。

また、EWC-APのClient Limit機能では、以下の3つの設定項目があります。

・WLAN毎の最大クライアント接続数

・WLAN単位のAPあたりの最大クライアント接続数

・WLAN単位のAP無線あたりの最大クライアント接続数

 

メーカードキュメントや実際の設定画面を見ても、それぞれの設定項目の内容が少しわかりづらい表現となっておりますので、詳細について順番に説明させて頂きます。

 

まずは、「WLAN毎の最大クライアント接続数」についてです。

こちらは、1つのSSIDに最大何台まで端末を接続できるようにするか?という設定になります。例えば、アクセスポイントAとアクセスポイントBを用意し、SSID-1の本項目を40に設定した場合は、両方のアクセスポイントのSSID-1に接続可能な端末数の合計値を40に制限することができます。イメージとしては以下の通りです。

なお、「WLAN毎の最大クライアント接続数」で設定可能な数値については、アクティブEWC-APの種類に応じて異なりますので、以下をご参照ください。

0を設定した場合は、制限なしという扱いになります。

 

次は「WLAN単位のAPあたりの最大クライアント接続数」についてです。

こちらは、先ほどの設定よりもさらに細かく、AP毎に最大何台まで接続できるようにするか?という設定になります。

例えば、SSID-1の本項目を20に設定した場合は、AP1台のSSID-1に接続可能な端末を20に制限することができます。先ほどは、SSID-1の最大クライアント接続数の合計値の設定でしたので、アクセスポイントによって最大接続数が変動してしまいますが、本項目の設定により、アクセスポイント単位で最大接続数を統一することができます。イメージとしては、以下の通りです。

なお、「WLAN単位のAPあたりの最大クライアント接続数」で設定可能な数値については、アクティブEWC-APの種類に関わらず、0?400になります。0を設定した場合は制限なしという扱いになります。

 

最後は、「WLAN単位のAP無線あたりの最大接続数」についてです。

こちらの設定ではさらに細かく、無線の周波数帯(2.4GHz帯、5GHz帯)毎に最大何台まで接続させるかどうか?の設定になります。

例えば、SSID-1の本項目を10に設定した場合は、AP1台当たりのSSID-1の無線ラジオ(2.4GHz or 5GHz)に接続可能な端末を10に制限することができます。イメージとしては、以下の通りです。

WLAN単位のAP無線あたりの最大クライアント接続数」で設定可能な数値については、アクティブEWC-APの種類に限らず、0?200になります。0を設定した場合は、私の方で検証してみたところ、なぜか周波数帯毎に1台のみ接続が可能でした。その為、特に設定する必要が無い場合は、デフォルト値の200のままにしておくと良いかと思います。

 

今後、無線LANのクライアント接続数を制限したいといった要件等ございましたら、EWC-APClient Limit機能は細かいところまで簡単に設定することができますので、是非ご提案頂ければと思います。
 
Client Limit機能のその他詳細につきましては、以下のメーカードキュメントをご参照ください。
https://www.cisco.com/c/en/us/td/docs/wireless/controller/ewc/17-7/config-guide/ewc_cg_17_7/client_limit.html
 
今回は以上となります。

引き続きよろしくお願いいたします。

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