日本ヒューレット・パッカード合同会社

多様な顧客ニーズへの対応を
「サブスク」モデルで実現
旅行業システムを支えるサーバーを
HPE DirectPlusで調達


HPE ProLiant ML110 導入事例
旅行業システムを支えるサーバーをHPE DirectPlusで調達

旅行業システムを専門に手掛けるサンクスリンクでは、基幹業務システム「ESPERANTO」やWeb販売システム「24+」などの製品を展開している。前者ではソフトウェアと日本ヒューレット・パッカード(以下、HPE)製サーバーを一体で提供しているが、中小規模の顧客向け案件では導入コストの低減が課題となることも多かった。そこで同社では、日本ヒューレット・パッカードのクラス最高水準の性能と拡張性を持つインテル® Xeon® スケーラブル・プロセッサーを搭載する「HPE ProLiant ML110 Gen10」サーバーの新規調達にあたり、日本HPファイナンシャルサービス(以下、HPFS)が提供する「サブスク」サービスを採用。導入時の初期費用を大幅に抑えることに成功している。

株式会社サンクスリンク
業種:ソフトウェア開発業
地域:日本

  • ■業種:ソフトウェア開発業

  • ■ビジョン:旅行業システムの提供を通して顧客企業のビジネスに貢献する

  • ■戦略:旅行業向け基幹業務システム「ESPERANTO」用サーバーをサブスクで調達

  • ■成果:

    • 「サブスク」の採用で中小旅行代理店に新たな選択肢を提供
    • 高い性能・信頼性を備えたサーバー環境を低コストで実現
    • 柔軟なカスタマイズ性を活かし多様な顧客要件への対応を実現
  • ■SOLUTION:ハードウェア/HPE ProLiant ML110 Gen10

※現在販売中の製品はHPE ProLiant ML110 Gen11となります。くわしくはページ最後をご覧ください。

長年の経験・ノウハウを活かし、中小旅行代理店に
最適な旅行業システムを提供

420万社を超える日本企業のうち、99%以上もの割合を占める中堅・中小企業。こうしたいわゆる中小/中堅企業(SMB)ビジネス企業の中には、独自の強みを活かして着実な成長を遂げているところも少なくない。東京都・中央区に本社を置くサンクスリンクも、そんな企業の一社だ。同社はソフトウェア開発を生業としているが、そのビジネス戦略には同業他社と大きく異なる点がある。数あるソフトウェアの中でも、旅行代理店などを対象とした旅行業向けシステムの開発・販売を専門に手掛けているのだ。

同社の代表取締役を務める向後晴行氏は「当社を設立したのが2008年のこと。以来15年以上にわたり、旅行業向け基幹業務システム『ESPERANTO(エスペラント)』をはじめとした製品群をご提供して参りました。現在では、北海道から九州まで全国100社以上のお客様でESPERANTOをご活用頂いているほか、Web販売支援システム『24+』シリーズもご好評を頂いています」と説明する。

ESPERANTOは、従業員数が5名~200名以下の中小旅行代理店をターゲットとしているが、同社自身も従業員十数名のSMB企業である。それでも全国に顧客を獲得できているのは、他にない大きな強みがあるからだ。サンクスリンク 企画営業部 部長 清水良太氏は「旅行業の業務には業界固有の専門知識が要求されますので、単にソフトウェア開発力だけがあっても良い製品は作れません。その点、当社はこの分野のエキスパートであり業務にも精通していますので、お客様のニーズにフィットした製品を提供できます。また、製品のカスタマイズなどにも柔軟に対応。俗にインハウスと呼ばれる大手企業の社内旅行代理店部門などでは、経理/出張旅費精算システムとの連携も必要になりますが、こうしたものにもコストパフォーマンス良くご対応できます」と語る。

加えて、見逃せないのが、徹底した顧客第一主義を貫いている点だ。「我々のビジネスが成り立っているのも、お客様があればこそです。製品面でもサービス・サポートの面でも、『お客様に喜んで頂くこと』を最優先に掲げています。製品を売って終わりといったようなことは絶対にありません」と向後氏は力強く語る。こうした同社の姿勢は顧客からも強く支持されており、ESPERANTOユーザーの中には、10年以上にわたり継続利用を行っている企業も少なくないとのことだ。

顧客サーバーのリプレース費用を、
いかに低減するかが課題に

このように躍進を続ける同社だが、今回一つの課題に直面することとなった。それはESPERANTOを動作させる上で欠かせないサーバーの調達である。ESPERANTOは、クライアントーサーバー型のシステムであり、構築にあたってはサーバー環境が必須となる。「お客様側でサーバーを用意される場合やIaaS上で構築するケースもありますが、基本的には当社で購入したサーバーにESPERANTOを導入して、お客様に納入するケースが一般的です」と清水氏は説明する。この際に顧客側では、サーバーをそのまま買い取るか、あるいはリース契約を結ぶかを選ぶ。旅行業界では、こうしたソフトウェアとサーバーを一体でオンプレミス導入する形態が一般的なのだという。

株式会社サンクスリンク 代表取締役 向後 晴行 氏

株式会社サンクスリンク 代表取締役 向後 晴行 氏

しかし今回、ある顧客企業において、このサーバー導入に掛かるコストが問題となった。清水氏は「元々そのお客様は以前からのESPERANTOユーザーであり、この度のインボイス制度対応に伴うバージョンアップを行うことになりました。ソフトウェアの改修だけで済めば良かったのですが、既存のサーバーやOSも老朽化していたため、ハードウェアのリプレースも同時に行うことに。その結果、導入時の初期費用が想定より高くなってしまい、このままでは社内稟議が通しにくいとのご相談を頂いたのです」と続ける。

HPE DirectPlusの「サブスク」に、
課題解決の糸口を見出す

株式会社サンクスリンク 企画営業部 部長 清水 良太 氏

株式会社サンクスリンク 企画営業部 部長 清水 良太 氏

同社では支払い時期を多少遅らせる、数回に分割するなどの提案も行ってみたが、なかなか顧客の承諾を得るには至らなかった。他に何か良い方法はないか考えていたところ、清水氏の脳裏にふと閃いたのが、HPEの公式オンラインストア「HPE DirectPlus」で見かけた「サブスク」サービスの広告であった。

「当社では、ESPERANTO用サーバーにHPE製品を全面採用している関係で、HPE DirectPlusにも日頃から頻繁にアクセスしています。サブスクの広告もしばしば目にしていましたので、ひょっとしたらこのサービスが今回の状況を打

開するカギになるのではと考えました。パートナーであるディーアイエスサービス&ソリューション(以下、DIS S&S)にも相談したところ、HPFSを紹介してもらえるとのこと。そこで、早速話を聞いてみることにしました」と清水氏は振り返る。

HPFSはHPEグループ企業の一社であり、日本国内でリースやファイナンシャルサービスなどの事業を展開している。今回のサブスクも、そうしたサービスの一つだ。ここではユーザーが必要とする設備をHPFSが購入し、長期にわたって一定の料金で賃貸する。これによりイニシャルコストを抑えられるほか、動産総合保険による不慮の事故への対応、廃棄コストが不要など、購入とはまた違った様々なメリットを得ることができる。もちろん、フルカスタマイズ対応や5営業日の短納期といったHPE DirectPlusの特長もそのままだ。

HPFSの武藤たけみは「当社はメーカー系の企業ですので、一般のリース会社とは違ったサービスもご提供できます。たとえば今回も、ファイナンスの利点をご説明させて頂いたほか、一定期間内であればより安くご利用頂ける残価設定型サービスなどもご提案させて頂きました」と語る。この結果、ようやくプロジェクトを前に進めることが可能に。清水氏は「自動車のような残価設定型サービスが、サーバー調達でも利用できるというのは驚きでしたね。ただしESPERANTOは、長期間にわたって使われることも多い製品だけに、今回は所定の期間が終了した後も安価に延長できるファイナンス型サブスクを選ぶことにしました」と語る。

初期費用を約1/2に削減、
顧客に対し第三の選択肢を示すことが可能に

こうしてサブスクをベースとした提案を再度行ったところ、無事顧客の理解も得られ受注を獲得することができた。ちなみに、当初のサーバー購入型の提案と比較すると、初期投資の費用は約1/2にまで抑えられているとのこと。多額の予算を最初に確保せずに済むということは、財政事情の厳しいSMB向けのビジネスにおいて大きなメリットとなる。なお、通常であれば、サーバー部分の契約については、HPFSとユーザー企業が直接結ぶ形になるが、今回は顧客の要望もありHPFSとサンクスリンク間で契約を結び、ユーザーからは毎月使用許諾料の形で費用を請求するようにしたとのことだ。

日本HPファイナンシャルサービス株式会社
営業本部 コマーシャル・アカウント・マネージャー
武藤 たけみ

「これまではお客様にサーバーをご購入いただくか、あるいはリース契約を結んで頂くかしかありませんでした。しかし、これからは、そのどちらでもない第三の選択肢をご提供できます。このことは、お客様の多様なニーズにお応えしていく上で、非常に大きいと考えています。今回のサブスク採用は、当社にとってまさに『プラスしかない』取り組みでしたね」と向後氏は力強く語る。また、清水氏も「一般にオンライン販売サイトはネット経由でしか購入できないケースが多いですが、HPE DirectPlusの場合はパートナー経由でも購入が可能です。今回も日頃からお付き合いのあるディーアイエスサービス&ソリューション経由でサブスクを利用できましたので、大変助かりました」と続ける。

最適なサーバー選択を実現、
HPE DirectPlusの使いやすさにも高評価

前述の通り、同社では、顧客へのソリューション提供にHPE製サーバーを活用している。清水氏はその理由を「以前には他社製サーバーを使っていたこともあるのですが、ESPERANTOはお客様の基幹業務を司るシステムであるため、安定稼働が強く求められます。その点、HPE製サーバーは高い信頼性・可用性を備えていますので、安心してお客様にご提供できます。また、製品ラインナップが充実しており、お客様のニーズにマッチしたモデルを選択できる点も高く評価しています」と説明する。

顧客の企業規模によってサーバーに求められる要件も異なってくるため、その都度HPE DirectPlusを利用して導入する製品やパーツ構成の選定を行っているとのこと。今回の案件でも、HPE DirectPlusでの検討を重ねた上で、クラス最高水準の性能と拡張性を持つインテル® Xeon® スケーラブル・プロセッサーを搭載する高性能タワー型サーバー「HPE ProLiant ML110 Gen10」(以下、ML110)の採用を決定している。

「今回のお客様は、ある企業の旅行事業部門ですので、あまりハイエンドのサーバーだとオーバースペックになってしまう。その点、ML110はコストパフォーマンスに優れた製品ですので、投資対効果を考えるとほぼ1択でしたね」と清水氏は語る。中小の旅行代理店などでは、オフィス内にサーバーを設置するケースも想定されるが、優れた拡張性を備えた1ソケットタワー型サーバーのML110は高い静音性を備えているため、騒音で困るような心配はない。また、ファームウェア改ざんなどの攻撃をシリコンレベルで防御できるため、重要な個人情報を取り扱う旅行代理店業務にも最適だ。

HPE DirectPlusの使い勝手にも、大いに満足しているとのこと。清水氏は「オンライン通販サイトの中には、構成を組んだりする操作が非常に煩雑で使いにくいものもあります。しかしHPE DirectPlusでは、そうした不満を感じる場面がありません。ぜひ今後も、この使いやすさを維持し続けて欲しいですね」とにこやかに語る。

旅行業システムのエキスパートとして、
さらなる飛躍を目指す

サブスクの採用によって、サーバー調達にまつわる課題を解消した同社だが、HPEのその他のソリューションや支援にも大きな期待が掛けられている。たとえばその一つが、クラウドベースのリモート管理サービス「HPE GreenLake for Compute Ops Management」だ。ここでは、遠隔地の拠点などにオンプレミス導入されたサーバーの導入や運用、監視作業をクラウドから一元的に実施。設定変更やアップデートなどの作業を自前で行う必要がなくなるほか、AIを利用した分析機能の提供なども予定されている。「当社では、全国の旅行代理店様にHPE製サーバーを納めていますので、その安定稼働に役立つようであれば、是非前向きに活用を検討したい」と向後氏は語る。

ビジネスのさらなる成長に向けた取り組みも、意欲的に進めていく考えだ。「旅行業システムに特化した企業であることが当社の強みですので、ここは今後もブレることなく続けていきたい。特に最近では、航空券やホテルと航空券を組み合わせたダイナミックパッケージなどのWeb販売を簡単に実装できる『24+』の引き合いも増えています。これを皮切りに、ESPERANTOとセットでコストパフォーマンス良くご活用頂くような提案も行っていければ」と意気込みを語る向後氏。旅行業システムのリーディング・カンパニーを目指す同社のビジネスを、HPEとHPFSもしっかりと支えていく。

HPE ProLiant ML110 Gen11

HPE ProLiant ML110 Gen11

今回ご導入いただいたサーバーの最新世代がHPE ProLiant ML110 Gen11になります。直感的な操作性、安心安全なセキュリティ機能のGen11、高性能かつコストパフォーマンスに優れた1ソケットタワー型サーバーです。

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