AWS 第30回『Amazon QuickSightの良さを知ってほしい』

こんにちは、DIS AWS推進チームです。

DISはディストリビューターとしてIT関連商品を取り扱っており、ビジネスインテリジェンスツール(以下、BIツール)も多数取り扱っています。実はAWSにもAmazon QuickSight と呼ばれる BIツールサービスが用意されています。BIツールとしての機能は当然ほかの製品と同様に持ち合わせていますので、このコラムでは”QuickSight”ならではの良さをお伝えしたいと思います。

Amazon QuickSightならではの魅力

1.煩わしい管理からの解放

QuickSightを利用するのにサーバーやソフトウェアの導入は必要ありません。導入後のHW故障やパフォーマンス不足といったトラブルとも無縁です。ブラウザ1つですぐに始められますので、解放された時間を利用して本来の業務に注力してください。

2.多様なデータソースに対応

Excelやcsvはもちろんのこと、オンプレ・クラウド問わず多くのデータソースに対応しています。 自社のポータルサイトにも埋め込みが可能など、他のBIツールと違い多彩なデータ分析が可能になります。 S3やRDSなどAWSデータソースを利用しAWSでプラットフォームを統一すると、シームレスに連携させることができるのも魅力の一つです。

対応データソース例
1) SaaSアプリケーション
Salesforce、Twitter、Github、ServiceNow、JIRA、Square
2) サードパーティーのデータベース
MySQL、Postgre、SQL Server、Teradata
3) AWSサービス
S3、RDS、Aurora、Athena、Redshift
4) プライベート VPC サブネット
Excel、CSV、JSON といったさまざまな形式のファイル

3.大手クラウドベンダが管理するインフラの安心感

SaaS型サービスは提供者がHW管理を担ってくれることがメリットの1つですが、適切に管理されていなければ意味がありません。QuickSightは堅牢でセキュアな冗長化されたAWSのデータセンター(AZ)上で展開されています。データ保護の一環としてBIツールからデータプラットフォームまでAWSに統一してしまうのも一つの手です。統一すると請求も1か所にまとめられるのがうれしいですね。

4.データ分析の高速化

QuickSightでは、SPICEと呼ばれる高速なインメモリデータベースを採用しており、高速なアクセスが担保されています。
SPICEは、高速で管理が不要であり、マルチAZ冗長化、S3に自動保存があるため、SPICEにデータを取り込むことでデータソースに負荷をかけることなく、大容量のデータ分析処理をスムーズに実現します。

5.Amazon Q in QuickSight による生成BI機能

AWSの生成AIアシスタントサービス「Amazon Q」が一般提供開始と同時に、QuickSightとの連携機能も利用できるようになりました。機能は生成BIと呼ばれており、一般的な生成AIツールと同じように、チャットボックスに文章(プロンプト)を入力することで、ダッシュボードや、内容のサマリ、データ分析を含む資料の下書きまで数秒で生成可能です。利用者はデータに基づく意思決定やネクストアクションに注力できます。

※2024/7/23時点で Amazon Q は海外リージョンで英語版のみ利用可能です。日本語版は2024年中に国内リージョンで提供開始予定とされています。

6.わかりやすい料金体系

QuickSightの主な料金はダッシュボードを作成するユーザーであるAuthor(管理者・作成者)と、閲覧ユーザーのReader(閲覧者)に対する従量課金料金です。Amazon Q の生成BI機能を使う場合は Pro ユーザーを選択します。ユーザーごとの機能と月額料金は一覧表をご参照ください。

※Author は年間契約で18USD/月
※少なくとも1名のPro ユーザーまたは少なくとも1個のAmazon Q トピックを持つアカウントには、アカウントごとに250 USD/月のAmazon Q 有効化料金が適用されます。

その他、追加の機能や容量を利用される場合はユーザー料金以外にも費用が発生する場合があります。詳細はAWSの料金サイトをご参照ください。

QuickSightを実際に触ってみた

CSVからのデータ分析

普段はExcelでデータを管理しており、大量のデータをExcelで分析しようと思うと、毎度このようにずらっと何件ものデータが表示され、見にくくなっています。
まずは仕分け作業からスタートし、ここから再度データをまとめ、データを分析しようと思うと、時間と手間がかかってしまいます。

では、このExcelデータを使用してQuickSightでデータ分析を行うとどのように可視化されるのか。
下記の図のように様々なグラフを用いて分析ができ、可視化することができました。
ここまで作成するのに要した時間は5分程度でした。

Amazon Q in QuickSight による生成BI

日本リージョン&日本語未対応ですが、せっかくなので生成BI機能も触ってみました。下の画像はバージニア北部リージョンで架空の営業部の実績グラフに対してのエグゼクティブサマリ結果です。作成開始からものの数秒でデータ分析してくれました。人間が数字を読んで分析することもできますが、作成にかかる時間を考えると、とても優秀なアシスタントですね。もっと複雑であろう、本番データのサマリではより威力を発揮するのではないでしょうか。
英語であればガシガシ使っていける状態になっていますので、すぐ触ってみたい方は海外リージョンもご検討ください。

まとめ

このコラムではAWSが提供するBIツール、Amazon QuickSightをご紹介しました。QuickSightをお利用いただく際は、現状のスケールを気にすることなく、面倒なサーバー管理もなしで問題ございません!料金体系でお伝えしたように使用量が少なければ数千円/月で利用し、使わない場合はすぐにやめることもできますので、短期間のPoC利用も是非ご検討いただけますと幸いです。
少しでも気になる点がございましたら担当営業までお問合せください!

最後までお読みくださりありがとうございました。

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