Cisco 担当者コラム
Cisco・Wireless
Wireless 第50回「Catalyst9800-CLをVMware ESXiに導入してみた(前編)」
こんにちは。TEと申します。
前回はC9800-CLについてご紹介させて頂きましたが、先日、実際にプライベートクラウドのVMware ESXiへ導入し、APをJoinさせるところまでの検証を行いました。その為、今回からはC9800-CLの実機検証の内容をご紹介させていただきます。
前編はVMware ESXiに仮想マシンとしてC9800-CLを作成するところまでの内容とさせていただき、後編ではC9800-CLの初期セットアップ?APをJoinさせるところまでの内容をご紹介させて頂きます。
少しボリュームがございますが、今後C9800-CLの検証や導入を行う方は、特にお役に立てていただけることもあるかと思いますので、是非最後までご覧頂ければと思います。
C9800-CLの概要につきましては、前回の記事でご紹介しておりますので、まだご覧頂いていない方は、併せてご覧頂ければと思います。
では、早速ですが、今回の検証環境は以下の通りです。
図の通り、弊社検証環境内のプライベートクラウドVMwareESXi上に仮想マシンとしてC9800-CLを導入し、その先に接続されているC9300スイッチ配下のC9105AXI-QのアクセスポイントをJoinさせたいと思います。また、VMware ESXiの仮想スイッチで「C9800CL-Management(コントローラ管理用)」と「C9800CL-AP(ワイヤレス管理用)」のポートグループを作成し、C9800-CLの各インターフェイスにマッピングします。
続いて、導入手順についてです。今回はC9800-CLのISOイメージを使用して導入を行います。ここでは導入時のポイントとなる部分を主に紹介しておりますので、全ての手順を記載している訳ではございません。そのため、詳細につきましては以下のドキュメント(英語)をご参照ください。
> Creating a VM for Controller Using an ISO Image
下記につきましては、あらかじめ準備が必要となります。
・SoftwareDownload - Cisco Systems からC9800-CLのソフトウェアファイルのダウンロード(今回は「C9800-CL-universalk9.17.06.04.iso」)
まずは、仮想スイッチの作成を行います。
VMware ESXiにログインできたらナビゲータの ネットワーク>仮想スイッチ>標準仮想スイッチの追加 をクリックし、仮想スイッチの各パラメータを入力します。
※無差別モードと偽装転送を拒否するとタグ付きトラフィックの転送が不可となり、C9800-CLと通信できなくなるので、必ず「承諾」を選択します。
続いて、仮想スイッチ上にポートグループを作成します。
ネットワーク>ポートグループ>ポートグループの追加 をクリックし、コントローラ 管理用のポートグループの設定を行います。
※VLAN IDは、ESXIの上位のデバイス(例:C9300)と通信が可能なVLANを入力し、仮想スイッチは先ほど作成したものを選択しています。
同様の操作でワイヤレス管理用のポートグループも作成します。こちらは、C9800-CLのワイヤレス管理インターフェイスにマッピングする為、将来的に複数のVLAN通信が行えるように設定します。
※VLAN IDは、全てのVLAN通信が可能な「4095」を入力し、仮想スイッチは先ほど作成したものを選択しています。
次に仮想マシンを作成します。
ナビゲータの 仮想マシン>仮想マシンの作成/登録 をクリックし、C9800-CLの仮想マシンの設定を行います。
※今回はISOファイルを利用するので「新規仮想マシンの作成」を選択します。
仮想マシンの名前とゲストOSを設定します。
※今回は、ゲストOSファミリは「その他」、ゲストOSのバージョンは「その他(64ビット)を選択します。
C9800-CLを展開するストレージを選択します。
※今回は「datastore1」を選択します。
C9800CLの仮想インターフェイスを1つ追加し、仮想マシンの各パラメータの設定を行います。
※CPU、メモリ、ハードディスク容量の推奨値はご利用環境に応じて異なる為、こちらの「9800-CL virtual machinerequirements」をご確認ください。
※SCSIコントローラは「VMware Paravirtual」を選択します。
※ネットワークアダプタ1は「C9800CL-AP」を選択し、新規ネットワークアダプタは「C9800CL-Management」を選択します。
スクロールダウンし、ネットワークアダプタ1と新規ネットワークアダプタをクリックし、アダプタタイプの設定を行います。
※アダプタタイプはどちらも「VMXNET 3」を選択します。
さらにスクロールダウンし、CD/DVDドライブ1の設定を行います。
※「データストアISOファイル」を選択します。
事前準備でダウンロードしていたC9800-CLのソフトウェアファイルを選択します。
※「アップロード」をクリックし、C9800-CLのソフトウェアファイル(例:C9800-CL-universalk9.17.06.04.iso)をアップロード後、アップロードしたファイルを選択します。
設定の確認ページに移動します。
※「次へ」をクリックします。
スクロールダウンしながら設定内容を確認し、設定を終了します。
※確認後、「完了」をクリックします。
新たに「C9800CL」の仮想マシンが新たに作成されていることを確認します。
これで仮想マシンとしてC9800-CLを導入することができました!今回は以上となります。
次回の後編では冒頭でも記載させて頂いた通り、C9800-CLの初期セットアップ?APがJoinするところまでの内容をご紹介させていただきます。
以上となります。
引き続きよろしくお願い致します。
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