Cisco 担当者コラム
Cisco・Collaboration
Collaboration 第113回 「【重要】Webex ミーティング サイト管理 終了のご案内 その2 ~ Control Hub 移行手順 ~」
こんにちは。ディーアイエスサービス&ソリューション株式会社でシスココラボレーション製品の担当エンジニアをしております斎藤です。
前回、「Webex ミーティング サイト管理(Webex Site Admin)」が終了に関する概要と影響について紹介させていただきました。Control Hub 移行に関しては、期日を待たず、手動での移行が可能です。そこで、今回はWebex ミーティングサイト管理からControl Hub管理への移行手順についてご紹介したいと思います。最後まで是非ご覧ください。
ControlHub管理への移行手順
移行手順に関してですが、大きく分けて3つのステップがございます。
Webex上の作業だけでいいますと、全てのステップを完了まで1時間程度で済むかと思います。ただし、実際のところ、ユーザー変更が必要になる場合、その方に事前に案内をしたり、承諾が必要になったり、とコミュニケーションに時間を要することがあるかと思いますので、もろもろの手続き込みで考えると、規模にもよりますが2週間程度はかかるとお考えいただく方がよいかと思います。
1.移行準備(作業時間目安:30分程度)
移行準備では、サイトの確認、移行ユーザーの精査、ユーザーへの周知、が必要になります。主に移行ユーザーの精査に時間がかかるのと、ユーザーへの周知の猶予期間を鑑みると1週間程度かかるのではないかと思います。
まず、自組織のControl Hubにアクセスし、改めて自社サイトがWebexミーティングサイト管理であることを確認します。次に当該サイトを選択し、「サインインして管理」からWebexミーティングサイト管理へのアクセスを確認します。
次に更新日の確認をします。前話でもご紹介しましたが、お客様の中にはシスコにより自動移行日が設定されている場合があります。もし下記のような画面が表示されている場合、取り急ぎ、更新日を12月末に設定していただくことを推奨します。表示されていない方は特に対応不要です。
次に更新時にエラーとなるユーザーを確認します。「更新の確認」をクリックし、「ユーザーのCSVファイルをエクスポート」から移行時にエラーとなるユーザーリストを出力します。CSVファイル上にユーザーが記載されている場合は、そのユーザーを無効化、または推奨アクションを実行します。
特に推奨アクションに「Control Hubでユーザーを 要求するか、このサイトでユーザーを無効にする」もしくは「このユーザーを要求しないと、Control Hub でこのユーザーが外部ユーザーとして表示されます」と表示されるユーザーは、現行で無償Webex(シスコ直販サイトのWebex)に登録されてしまっている可能性が高いです。その場合、そのままControl Hubに登録しようとしてもエラー、もしくは、外部ユーザーとして登録されてしまう(後述)為、事前に無償Webexアカウントは削除する必要があります。なお、この削除処理は管理者から行うことができません。ユーザー自身で削除を実施するよう案内いただく、もしくはシスコTACにお問い合わせいただく必要がありますので、予めご注意ください(参考)。
以上で移行準備は完了です。
2.移行実施(作業時間目安:20分程度)
移行実施を行います。ここで移行時にエラーとなる設定いくつかがありますので、事前に確認し、設定されているようであれば解除しておきます。
まず、「共通のサイト設定」>「オプション」から、「アカウント管理の設定」に関する設定を全て解除します。
次に、「トラッキングコード」の「主催者プロファイル」列の設定を確認し、全て「使用なし」に設定します。
ここまで作業が完了したら、あとは「Control Hubに移行」ボタンをクリックし、注意書きのポップアップに「OK」をクリックすれば、直ぐに処理が始まります。なお、この時点で、管理が完全にControl Hubに移行し、一部ユーザーのサインイン方法が変わりますのでご注意ください。
移行処理の目安時間は以下の通りです。登録ユーザー数が多ければ多いほど、処理に時間がかかりますが、1000ユーザー以上登録されているユーザー様でも、ほとんどの場合10分もかからず完了する計算になります。
・固定時間: 3分
・1000アクティブユーザ毎に +1分
・2000非アクティブユーザ毎に +1分
例:4000アクティブユーザ+4000非アクティブユーザがいるサイトで約9分 (3 + 4 + 2 分の合計9分)
処理完了後は、「Control Hubにサインイン」が表示されますので。そちらからControl Hubにサインインします。サインイン後、Control Hubから当該ミーティングサイトがControl Hub管理に移行されていることを確認します。
以上で、移行作業は完了です。
3.移行後のエラー処理(作業時間目安:10分程度)
ほとんどの場合、1のユーザーチェックでエラーユーザーは除外できるのですが、何らかの要因で、ライセンスが割り当たっていないユーザーや、不要に登録されてしまうユーザーが発生する可能性があります。
まずライセンスが割り当たっていないユーザーに関しては、これまで利用出来ていたミーティングが利用できない状態になっていますので、早急に有償ライセンスの割り当てが必要になります。手順としては、Control Hubの「ユーザー」>当該ユーザーを選択いただき、「ライセンスを編集」からライセンスを割り当てます。このライセンス割り当てに関しては、CSVファイルによる一括変更も可能ですので、対象人数に合わせて対応方法ご検討いただければと思います。
次に、外部ユーザーとして登録されているユーザーへの対応です。外部ユーザーは、基本的にアカウントの管理情報が自社以外のControl Hub(シスコControl Hub:シスコ直販サイトで登録、もしくは別組織のControl Hub)に登録されているユーザーです。これらユーザーは、管理が外部になっているのみで、自社の有償ミーティングは利用出来る状態ですので、そのままの状態でもミーティング利用について問題ありません。ただし、場合によっては身に覚えのない外部ユーザーに自社ライセンスが割り当たっている可能性もありますので、そういったユーザーは手動で削除(ライセンス割り当て解除)が必要になります。
手順としては、「ユーザー」>「外部ユーザー」タブ>当該ユーザー、をクリックし、解除します。
なお、もし管理の統合で、外部ユーザーに登録されているアカウントを自社アカウントに登録しなおす必要があるという場合、今の状態ではユーザー登録しようとしてもエラーとなりますので、ユーザー登録の前に、登録されている別Control Hub(シスコ直販サイト登録含む)からアカウントの削除(データリセット)が必要になります。別組織のControl Hubの削除はこちらから操作できませんので、別Control Hub管理者にアカウント削除いただくように依頼する必要があります。また無償アカウント登録がされている場合、こちらも管理者からは削除できませんので、ユーザー自身でアカウントを削除するよう案内が必要になります。削除手順については下記をご参照ください。
・【無償Webex登録ユーザー向け】無償Webexのアカウント削除
・【別ControlHub管理者向け】Control Hubで組織からユーザーを削除する
以上で、移行後のエラー処理は完了です。なお、Webexミーティングサイト管理終了に伴うエラーや障害に関してはシスコTACにて問い合わせを受け付けておりますので、その他エラーに関しては、TACにお問い合わせいただくようお願いします。
・Webex テクニカル サポートのケースを開くには?(Webexヘルプセンター)
ControlHub上での操作に関しては、Webexヘルプセンターにいくつか記事がございますので、気になる操作につきましては、ヘルプセンター記事をご参照いただければと思います。
・ControlHub – Control Hub (Webexヘルプセンター)
・ControlHub – Meetings(Webexヘルプセンター)
また、本件については、シスコからも本件に関するよくある質問や関連記事がアップされておりますので、こちらの記事も合わせてご確認いただけますと幸いです。
・よくある質問(FAQ) - Webex Site Admin から Control Hub への移行について(CiscoCommunity)
・WebexMeetingsサイト管理をSite Admin管理からControl Hubへ更新する方法(CiscoBlog)
今回は以上となります。最後までご覧いただきありがとうございました。引き続きよろしくお願い致します。
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