HYCUで楽々データ保護
第21回 バージョン4.5.0のリリース
こんにちは、HYCUの吉田です。
2022年4月にHYCUの新バージョンである4.5.0がリリースされました。
前回のバージョン4.3.1から大きくバージョンが上がっています。そこで今回は4.5.0の主な新機能・機能拡張、変更点についてご紹介したいと思います。
1.製品トライアル期間を30日に変更
HYCU製品はライセンスキーを適用しない状態をトライアル期間としてご利用できます。
これまで45日間有効でしたが、バージョン4.5.0からは30日へ変更になりました。30日経過後はバックアップ機能が停止され、復元のみ可能な状態になります。尚、ライセンスキーを適用すると正規版として動作します。
余談ですが、ライセンスキーを適用後に有効期限が切れた場合ですが、バックアップも復元も問題なく動作しますのでお客様の運用に問題はございません。ただし、アップグレード(製品のバージョンアップ)だけが利用できない状態になります。その後に、更新したライセンスキーを適用頂ければまた正規版として動作します。
2.永久増分方式アーカイブへの対応
AWS S3やS3互換ストレージであるNutanix、Azure、Google、Wasabi等のオブジェクトストレージをアーカイブのターゲットとして使用する場合、初回のみ完全アーカイブを取得し、後続するジョブは全て増分方式でデータ保存できます。オブジェクトストレージのデータとメタデータを分離して保存する特長を活用し、完全や増分のデータを合成する処理を行わない、低負荷かつ効率的な永久増分方式を実現します。
元々、HYCUのパブリッククラウド向けバックアップサービスで使用している技術を今回オンプレミス製品に機能移管した形になります。
HYCUはバックアップ(アーカイブ)データを10MBのチャンク(塊り)で保存しますが、同一の保護対象をアーカイブすると、このチャンクを比較し、同じチャンクが既に存在すれば、複数保存しない動作が組み込まれています。また、圧縮機能も組み込まれていますので、データ転送量を抑えるだけでなく、保存データ量の削減にも効果的です。
加えて、完全や増分のデータを合成する処理を行わない為、追加のコンピュートリソースは必要ありません。
スケジュールは日次、週次、月次、年次のアーカイブジョブを自由に組み合わせることができます。他に特別な設定はありません。
3.Dell EMC PowerScaleのサポート
これまで、ファイルサーバー(NAS)のバックアップ機能としてNutanix Filesに対応しておりましたが、このバージョンからはDell EMC PowerScale (Isilon) のバックアップにも対応しました。
スナップショットと連携することでポイントインタイムのバックアップが可能です。
4.HYCUバックアップコントローラーのDRモード
本番稼働のHYCUバックアップコントローラーに加え、待機系のHYCUバックアップコントローラーを構築できるように仕様が変更されました。DR発動時の復元作業短縮に役に立ちますが、これまでの動作と異なる為注意が必要です。詳細は次回のブログでご紹介させて頂きます。
5.HYCUサーバーのOSをCentOSからRocky Linuxへ変更
CentOSのサポート終了に伴い、HYCUサーバーのOSをRocky Linuxへ変更しました。HYCUの操作性や動作はこれまでと変わりません。
6.CyberArk Conjurのサポート
セキュリティ対策強化として、認証情報をCyberArk Conjurの外部credential storeに安全に保存できるようになりました。
7.AzureとGoogleのクラウドストレージのWORM対応
AzureとGoogleのオブジェクトストレージでWORM機能(不変ストレージ)を有効化する事で、ランサムウェア対策・セキュリティ強化の一環として、HYCUのバックアップターゲットとして使用できます。
その他には8 ∼ 10のような機能拡張が含まれています。
8.物理Windows/LinuxマシンのEFIセキュアブートのサポート
9.壊れたバックアップチェーンの発見
完全バックアップ及び関連する増分バックアップ群を一つのチェーンと呼び、各バックアップ時点を復元ポイントと呼びます。HYCUは、障害のある復元ポイントを見つけると復元ポイントを無効化します。
10.オンプレミスVMをAzureへ移行する際、より細かなネットワーク設定が可能
いかがでしょうか。
HYCUは30日間使用できる評価版をご提供しておりますので、是非お試し頂けると幸いです。
どうもありがとうございました。