こんにちは。ディーアイエスサービス＆ソリューション セキュリティ担当の今村です。

先日、「Google Chrome」拡張機能のマニフェスト仕様「Manifest V2」のサポート終了と無効化が2024年6月に行われることがGoogle社よりアナウンスされました。それに伴い、現在Chromebook ClientでUmbrellaをご利用の方に向けて、今後もUmbrellaを継続的にご利用いただくための手順をご紹介します。ぜひご覧ください。

 

手順をご紹介する前に、Google ChromebookでUmbrellaが利用できる仕組みについて解説いたします。

Google Chromebookでは下記の図のように、DNSクライアントであるChromebook ClientがChromeブラウザの拡張機能を利用して動作することで、Umbrellaの利用が可能になっています。

具体的には、Chromeブラウザの拡張機能が動作し、ブラウザ上のWebリクエストのURLに含まれるドメイン名をコピーします。そのドメイン名をChromeアプリとして動作するChromebook Clientに送信します。Chromebook Clientはそのドメイン名をもとにDNSリクエストを生成し、Umbrellaにとって必要な情報を含めてから、UmbrellaのDNSサーバーに転送します。

Chromeブラウザの拡張機能が動作する際、マニフェスト仕様「Manifest V2」が使用されていたため、今回の「Manifest V2」のサポート終了と無効化によって、Umbrellaを利用することができなくなります。

今後もUmbrellaを継続的にご利用いただくためには、移行シナリオに沿って、Chromebook Clientから新しいエージェントであるCiscoSecurity for Chromebook Clientへ移行していただく必要があります。

 

一方で、Chromebook Clientを移行する時間の確保が難しい方には、一時的な措置となりますが、Chromebook Clientが延命されるよう設定変更するという措置もあります。この措置では、Google管理コンソールよりManifest V2 Extension Availabilityポリシーを有効化することで、Chromebook Clientを延命します。これにより、2025年6月まで（TakeAction Now: Enable the ExtensionManifestV2Availability Policy for Both UmbrellaChromebook Client & Cisco Security for Chromebook Client (Formerly SWGUmbrella Chromebook Client)! – Cisco Umbrella 参照）ChromebookClientを延命でき、現在の環境のままUmbrellaを利用できるようになります。

 

ただし、こちらはあくまでも一時的な措置なので、今回Chromebook Clientを延命したとしても、2025年7月以降はChromebookClientの移行が必要になる点は注意していただく必要があります。また、Chromebook Clientの延命期間は今後変更される可能性があります。

 

Chromebook Client延命のための設定変更手順は以下です。

1. Google 管理コンソールにログイン

2. [Devices] > [Chrome] > [Settings]> [Users & browser settings] に移動

3.「Filter settings」オプションを使用して、Manifest V2 Extension Availabilityという名前のポリシーを見つける

4. マニフェストV2 拡張機能の強制インストールを有効にする組織の単位を選択

5. Manifest V2 拡張機能の可用性を設定。[Default browser behavior] ドロップダウンメニューで、[Enableforce-installed Manifest V2 extensions] を選択し保存

いかがでしたでしょうか。

Chromebook Clientを移行する時間の確保が難しい方は、ぜひChromebook Clientの設定変更を試していただけたらと思います。

 

下記のURLもご参照ください。

Cisco Security for Chromebook が一般公開(GA)されました。– Cisco Umbrella (英語)

最後までご覧いただきありがとうございました。

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