Wireless

Wireless 第60回「Catalyst 9100シリーズ EWC on APのEoS/EoLのお知らせと他製品の導入について」

こんにちは。ディーアイエスサービス&ソリューションの今村です。

今回のブログでは、Catalyst 9100シリーズ EWC on AP(Cisco Wireless Embedded WirelessController on Catalyst Access Point)のEoS(販売終了)/EoL(サポート終了)のお知らせと、それに伴う他製品の導入についてご紹介します。また、これからAP(アクセスポイント)を導入される方に向けた製品もご紹介します。最後までぜひご覧ください。

 

EWC on APEoS/EoL

EWC on APは、Catalyst9100シリーズのAPにCatalyst 9800シリーズのコントローラを組み込んだソリューションとして、APとAP内部の仮想ワイヤレスコントローラ両方の機能を提供してきました。この度EWC on APは、2024年11月29日にEoS、2029年11月30日にEoLとなります。EWC on APのEoS/EoLの詳細については公式ドキュメントをご覧ください。

EoL後もEWC型番のAPをご利用されたい方へ

まず始めに、EoL後でもCatalyst9100シリーズ EWC型番のAPを継続的にご利用されたいという方には、仮想ワイヤレスコントローラであるCatalyst 9800-CLシリーズの導入を推奨いたします。Catalyst 9800-CLシリーズでは、既存のAPや、複数拠点にまたがるAPを集中管理することができます。また、プライベートクラウドおよびパブリッククラウドの両方に対応しており、それぞれ小規模、中規模、大規模から選択いただけます。本体は無償で90日間の評価ライセンスをご利用できますので、お試しいただけます。Catalyst9800-CLシリーズの詳細については公式ドキュメントWireless第49回をご覧ください。

Catalyst 9800-CLシリーズを導入する際に注意していただきたい点が4点あります。

1点目は、仮想環境の確保です。Catalyst9800-CLシリーズの利用には、Catalyst 9800-CLシリーズのソフトウェアをデプロイする仮想環境が必要になります。現在は、vCPUが2つ、メモリが4GBというサーバー要件で利用できる最も小規模の仮想ワイヤレスコントローラもあります。こちらはCatalyst9800-CL Ultra Low Profileというもので、最小のリソースのプライベートクラウドで利用することができ、比較的導入しやすくなっております。Catalyst9800-CL Ultra Low Profileの詳細についてはWireless第59回をご覧ください。


2点目は、必要なライセンスです。EWCon APでは、通常のワイヤレス機能(Network Essentialsの機能)のみを利用される場合は、APの台数に限らずライセンスが不要でした。一方Catalyst 9800-CLシリーズでは、管理するAP毎にDNAライセンスが必要となりますので、ライセンス費用が必要になることも併せてご注意ください。

 

3点目は、EWC型番のAPのap-typeをEWCからCAPWAPへ切り替えることです。ap-type CAPWAPは、EWC型番のAPをCatalyst 9800-CLシリーズなどのコントローラ専用機で管理させたいときに設定します。ap-typeをEWCに設定していると、AP内部の仮想ワイヤレスコントローラとコントローラ専用機の機能が重複してしまいます。デフォルトのap-typeはEWCとなっておりますので、切り替え忘れがないようご注意ください。なお、切り替えの方法はWireless第32回をご参照ください。

 

4点目は、保守が必要になることです。CiscoSoftware Support Service(SWSS)の購入により、Catalyst9800-CLシリーズのOS のアップグレードとアップデート、テクニカルアシスタンスセンター(TAC)によるサポートを受けることができます。

 

以上がCatalyst 9800-CLシリーズを導入する際の注意点です。

 

これからAPを導入される方へ

次にこれからAPを導入される方に向けて、Catalyst Wirelessシリーズ AP(以下、CWシリーズ AP)をご紹介します。CWシリーズ APはWi-Fi6Eに対応したAPです。CWシリーズ AP では管理方法をCatalyst9800シリーズまたはMerakiから選択できます。なお、購入後も管理方法を変更することができます。

Catalyst 9800シリーズで管理されたい場合は、IOS-XEが付属したDNA型番を購入していただきます。DNA型番では、DNA-AIRライセンスが必要になります。

一方、Merakiで管理されたい場合は、MerakiOSが付属したMeraki型番を購入していただきます。Meraki型番を購入していただくと、CWシリーズ APはMeraki MRシリーズと同様に動作し、MRシリーズのライセンスが必要になります。さらに、ブラウザ上のMerakiダッシュボードで管理していただくため、インターネットに接続できる環境が必要になります。

 

CWシリーズ APの詳細についてはWireless第47回をご覧ください。

 

以上がCWシリーズ APのご紹介でした。

今後EWC on APの販売が終了し、メーカーサポートを受けられなくなりますので、これからAPの導入を始められる方には、ぜひCWシリーズ APをご提案いただければと思います。

 

いかがでしたでしょうか。

最後までご覧いただきありがとうございました。

カタログDL等、iDATEN(韋駄天)ログインが必要なコンテンツがございます。
必要に応じて、ログインしてご利用ください。
iDATEN(韋駄天)のご利用に関してご不明点があるお客様は こちら をお読みください。

Ciscoの記事