こんにちは。ディーアイエスサービス＆ソリューション株式会社でシスココラボレーション製品の担当エンジニアをしております斎藤です。

 

前回、MTRに必要な構成についてご紹介しました。今回は細かい要件とセットアップ前に必要な準備・設定についてご紹介したいと思います。最後まで是非ご覧ください。

 

■Ciscoデバイスのソフトウェア要件

まずCiscoデバイスをMTRモードとしてセットアップするためには、デバイスに正しいRoomOSソフトウェアバージョンがインストール（アップグレード）されている必要があります。ここでご注意いただきたいのは、機種ごとに微妙にMTR対応のソフトウェアバージョンが異なります。それぞれのMTR対応の最小ソフトウェアバージョンは以下の通りです。

・Board Pro：RoomOS 11.3.1.16

・Desk Pro, Room Bar, Room Kit Pro：RoomOS11.6.1.5

・Room Kit EQ：RoomOS 11.7.1.8

・Room Kit EQX, Board Pro G2：RoomOS 11.15.1.6

 

ソフトウェアは基本的に自動アップグレードとなります。もしCiscoデバイスが古いOSで起動した場合は、セットアップ画面で「設定の選択」画面まで「次へ」で進み、「Cisco Webex」を選択しますと、数秒後に自動的にアップグレードされますのでご対応いただければと思います。※Webex利用が無い場合も下記手順でアップグレード可能

■Microsoft Teams Roomsライセンスの用意

Ciscoデバイスのセットアップの最後にMicrosoftTeams Roomsライセンスが割り当たったアカウントでサインインする必要がありますので、事前にアカウントを用意いただく必要があります。

下記はサインインアカウントの作成例となります。基本的には、会議室と備品からリソースアカウントを作成することをオススメしておりますが、他にも個人用のアカウント、共有メールボックス、など運用方法やポリシーによりライセンス適用先は変わるかと思いますので、まずはシステム管理者様にMicrosoft Teams Roomsライセンスの割り当たったアカウントをご用意いただければと思います。

MicrosoftTeams Roomsライセンスの詳細については、下記をご参照ください。

https://learn.microsoft.com/microsoftteams/rooms/rooms-licensing

 

なお、デバイスを使用して PSTN 通話を発信および受信する予定の場合は、PSTN 接続に追加のライセンスが必要になる場合がありますのでご注意ください。

https://learn.microsoft.com/microsoftteams/pstn-connectivity

 

■Microsoft 認証と Intune

CiscoデバイスのMTRは、シスコの独自 OS である RoomOS の上でAndroid が動く、Androidベース（MTR-A）のTeams Roomsのカテゴリになります。そこで注意必要な項目が「Intune」の設定です。Microsoft内のAndroidデバイス管理はIntuneより行われますが、Intuneのデフォルト設定では、Androidデバイス管理者の設定の「デバイス管理者特権を持つ個人所有のデバイスと会社所有のデバイス」の項目が許可されていません。これにより、CiscoデバイスのMTRサインインが失敗する可能性がございますので、事前に社内ポリシーの確認と、当該項目を許可いただくように設定ください。

Intuneのプロビジョニングと展開についての詳細は下記をご参照ください。

https://learn.microsoft.com/microsoftteams/devices/phones-displays-deploy

 

今回は以上です。Ciscoデバイス for MTRにつきましては、Ciscoからもいくつか記事が出ておりますので、こちらも併せてご確認いただければと思います。

・【Ciscoホームページ】CiscoDevices for Microsoft Teams Rooms (MTR概要)

・【Ciscoホームページ（英語）】CiscoRoomOS for Collaboration Device – Microsoft Teams Rooms（インストール方法や使用方法など）

・【Ciscoコミュニティ記事】MicrosoftTeams Rooms (MTR) デバイス - よくある質問 (FAQ)

 

最後までご覧いただきありがとうございました。

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