Cisco 担当者コラム
Cisco・Collaboration
Collaboration 第108回 「Webex Desk Proを受付システムとしての利用してみた!~KIOSKモードのデバイスから内線番号に発信~」
こんにちは。ディーアイエスサービス&ソリューション株式会社の向井です。
以前、マクロ機能を用いた受付端末の利用方法についてご紹介しましたが、今回は受付端末にKISOKモードを実装してWebex Callingの内線番号へ発信するまでをご紹介したいと思います。最後まで是非ご覧ください。
KIOSKモードとは
KIOSKモードとは、Cisco devicesのホーム画面に独自にカスタムしたWebページを表示させる機能のことです。KIOSKモードを有効にすると、ホワイトボードやスクリーン共有などのビデオ以外の機能を無効にし、ユーザによるデバイスの設定変更を防ぐことができます。KIOSKモードはWebページで実装できることは基本的に実現可能ですので、独自のロゴや案内の地図を表示させるなど柔軟に作り込みができる点がメリットですが、HTMLやCSSなどWebページを作成する技術とWebサーバを管理する技術が必要になります。
KIOSKモードは基本的にディスプレイ一体型のデバイスに対応していますが、DX70、DX80ではサポートされていませんのでご注意ください。
マクロ機能を用いた受付システムとしての利用方法については、第101回 「Webex Desk Proを受付システムとしての利用してみた!~マクロボタンから指定の宛先に発信~」でご紹介しておりますので、よろしければこちらをご参照ください。
企業受付としての比較
一般的な受付電話機とCisco deviceでできることを比較してみました。
受付に一般的な電話機を置く場合、部署名などを記載した内線番号表を一緒に設置する必要がありますが、ディスプレイ一体型のWebex Desk Proであれば画面に内線番号表を表示させることが可能です。また、1台設置するだけで受付電話だけでなくIRやPR情報を流すことができるデジタルサイネージとしても活用することができます。
マクロボタンとKIOSKモードの画面レイアウト比較
マクロボタンの場合、デバイスで提供されている限られたボタンやレイアウトしか画面に表示できなかったため、ボタンをタップした後は発信先を選択することしかできませんでした。しかし、KIOSKモードではWebページの作り込みによって複数のボタンを作成し、レイアウトを自由に設定することができます。遠隔窓口、予約システム、オンライン窓口、カタログ閲覧などのページを表示することができ、様々な業界に対応した受付画面にカスタマイズ可能です。
今回KIOSKモードで表示するWebページを用意しましたので、実際に設定していきたいと思います。
KIOSKモードの設定方法
KIOSKモードの設定を行うためには「RoomOS11」を有効にする必要があります。(2023/05/10現在)
KIOSKモードを設定するデバイスをクリックし、「すべての構成」をクリックします。
続いて、以下の4つを設定します。
・Web Engine >Mode >On
・Web Engine >Sip Url Handler >On
・User Interface >KIOSK >Mode >On
・User Interface >KIOSK >URL >”WebページのURL”
以上で、KIOSKモードの設定は完了です。手順も少なく簡単に実装できます。続いて、KIOSKモードを実装したデバイスを確認したいと思います。
受付端末の動作確認
設定完了後、Desk Proの画面を確認すると、設定したURLのWebページが表示されます。
今回設定したWebページがとてもシンプルなものになっておりますが、Webページの作り込みによって会社ロゴや社名の他に、オフィスビルのフロアマップ、営業担当者情報、会社の最新ニュースなどさまざまな情報を画面に表示することができます。
今回設定したWebページは画面をタッチすると営業の宛先一覧が表示されます。
「大和太郎」「大和花子」「総合窓口」はそれぞれボタンになっており、宛先を選択すると内線番号に発信ができます。通話終了後は、上記の流れで元の画面に戻りますのでリモートで再設定する必要もありません。
発信先にWebex Callingで設定したユーザの内線番号を設定した場合、Webex の画面で着信を確認することができます。そして、来社された方の顔を見て会話できますので、オフィス内へスムーズに案内することができます。
いかがでしたでしょうか。KIOSKモードはカスタマイズしたWebページを表示できることが最大の特徴です。受付の無人化、デジタルサイネージモニター+受付機能を実現することができます。Cisco devicesの更なる活用方法や、Webexをご利用中のお客様で新しく受付システムの導入を考えている、というお客様がいらっしゃいましたら是非ご紹介いただければと思います。
シスコからKIOSKモードのサンプルプログラムが公開されておりますので、こちらも合わせてご確認いただけますと幸いです。
https://github.com/cisco-ce/roomos-samples
今回は以上とさせていただきます。最後までご覧いただきありがとうございました。引き続きよろしくお願い致します。
<<<Cisco Collaboration エンジニア情報局 前回の記事>
<Cisco Collaboration エンジニア情報局 次回の記事>>>
Ciscoの記事
- Collaboration 第145回 「会議参加者リストのアイデンティティラベル機能 ~「未確認」「検証されていない」と表示される場合の対策 ~ 」
- Collaboration 第144回 「【重要】サポート終了シスコビデオデバイスに対するクラウドサービス接続について」
- Collaboration 第143回 「新製品!天井吊り外付けマイク Cisco Ceiling Microphone Proのご紹介」
- Security 第78回「Cisco Secure Endpoint ダッシュボードからのアンインストールについて」
- Meraki 第151回「Cisco Secure Connect紹介マンガのリリースについて」
- Collaboration 第142回 「超便利!Cisco Webex 会議端末設計ツール Workspace Designer のご紹介」