Cisco 担当者コラム
Cisco
Collaboration 第11回 「WebexにおけるNATトラバーサル機能について」
こんにちは。ディーアイエスサービス&サポートでコラボレーション製品を担当している中村です。
前回はSTUNを利用できないときのNATトラバーサル方式としてTURNをご紹介しました。STUNがNATルータのNAT方式によっては利用できないのに対して、TURNではNATルータのNAT方式に依存せず利用できるメリットができます。その代わりビデオ会議端末同士の通信もTURNサーバを経由してしまうため、TURNサーバのネットワーク負荷が高くなるという欠点があります。
さて、Webexではインターネットを介したビデオ会議が簡単に行えるように、Cisco製のビデオ会議端末にNATトラバーサル機能を提供しています。WebexはNATトラバーサル方法としてTURNを使用しています。STUNではなくTURNを利用している理由は、TURNのほうがSTUNより接続性が高いからです。
また、Webexではビデオ会議端末に呼制御サービスも提供しています。ビデオ会議端末は全世界で重なることがないたった一つのSIPアドレスが割り当てられます。SIPアドレスはSIP URIとも呼ばれるもので、メールアドレスと同じ形式となっています。
(例)abcde@fgrh.com
接続先のIPアドレスではなくSIPアドレスを入力することでビデオ会議端末同士が接続することができます。この仕組みはDNSの仕組みと似ており、呼制御サーバが提供するサービスの一部です。
(呼制御サーバはビデオ会議のための他の機能も提供していますがここでは触れません)
NATトラバーサルや呼制御の機能を利用するためにはビデオ会議端末で設定を行わなければなりません。設定を行うにはビデオ会議の専門知識が必要です。Webexでは専門知識がなくても利用できるように初期設定を簡単に完了できる方法を提供しています。
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