VMware SD-WAN by VeloCloud選定方法

皆様こんにちは。
VMware担当の河野です。

今回は、VMwareのSD-WAN製品であるSD-WAN by VeloCloud(以下、VeloCloud)の選定方法についてご紹介致します。
VeloCloudを構成する際、ハードウェアとソフトウェアの組み合わせが多岐に渡るため、選定が複雑です。そこで本コラムでは、選定時に必要なポイントを説明することで、どなたでも簡単に選定が出来るようにしたいと思います。

■VeloCloudについて

VeloCloudを利用するためには、ハードウェアとソフトウェアを同時に購入する必要があります。

  • ハードウェア

    VeloCloudのハードウェアであるSD-WAN Edge(以下Edge)は通常通りハードウェアを購入頂きます。

  • ソフトウェア

    ソフトウェアはサブスクリプション契約となっており、Edgeとは購入形態が異なります。
    選定する際には、Edgeモデル、エディション、帯域、契約期間によって金額が変動します。

■VeloCloudの選定手順

上記をふまえて、選定手順をご説明します。
DISからVeloCloudをご購入いただく際は、以下の5項目を確認します。

① 帯域
② Edge
③ エディション
④ 契約年数
⑤ DIS保守

① 帯域
既存でご利用中のWAN回線から、必要となる帯域を算出します。
帯域はVeloCloudで利用する上り下りの実際の帯域合計値となります。
<例>
・10Mbps契約の回線の場合
  10Mbps(上り)+ 10Mbps(下り)= 20Mbps(WAN帯域)

・1Gbps契約の回線が2本の場合
  2本 × (1Gbps(上り)+1Gbps(下り))= 4Gbps(WAN帯域)

② Edge
「①帯域」で算出した帯域から対応するハードウェアをEdgeとサポートされる帯域一覧の変更(表1)より確認し、
ご希望のスペックを満たすEdgeのモデルをスペックシート(表2)から選定します。

  10M 30M 50M 100M 200M 350M 500M 750M 1G 2G 5G 10G
Edge 520              
Edge 610            
Edge 540            
Edge 620            
Edge 640          
Edge 680        
Edge 3400          
Edge 3800            

表1  Edgeとサポートされる帯域一覧の変更(2020年7月現在)

  Edge 520 Edge 610 Edge 540 Edge 620
トラフィックポート (WAN/LAN兼用)
1GbE×2 / SFP×2
(LAN専用)
1GbE × 8
(WAN/LAN兼用)
1GbE×6 / SFP×2
(WAN/LAN兼用)
1GbE×2 / SFP×2
(LAN専用)
1GbE × 8
(WAN/LAN兼用)
1GbE×6 / SFP×2
USBポート(3G/4G LTE) 2 (2.0) + 2(3.0) 2 (3.0) 2 (2.0) + 2 (3.0) 2 (3.0)
最大スループット 200 Mbps 350 Mbps 1 Gbps 1.5 Gbps
最大VPN数 50 50 100 100
メモリRAM 4 GB 4 GB 8 GB 8 GB
フラッシュメモリ 8 GB 16 GB 8 GB 16 GB
SATA/HDD/SSD なし なし なし 120 GB(SSD)
無線LAN規格 802.11a/b/g/n/ac 802.11a/b/g/n/ac 802.11a/b/g/n/ac 802.11a/b/g/n/ac
電源 ACアダプター ACアダプター ACアダプター ACアダプター
Edge 640 Edge 680 Edge 3400 Edge 3800
トラフィックポート (WAN/LAN兼用)
1GbE×6 / SFP+×2
(WAN/LAN兼用)
1GbE×6 / SFP+×2
(WAN/LAN兼用)
1GbE×6 / SFP+×4
(WAN/LAN兼用)
1GbE×6 / SFP+×4
USBポート(3G/4G LTE) 2 (3.0) 2 (3.0) 2 (3.0) 2 (3.0)
最大スループット 3 Gbps 6 Gbps 7 Gbps 10 Gbps
最大VPN数 400 800 4000 6000
メモリRAM 32 GB 32 GB 32 GB 32 GB
フラッシュメモリ 16 GB 16 GB n/a n/a
SATA/HDD/SSD 120 GB(SSD) 120 GB(SSD) 256 GB(SSD) 256 GB(SSD)
無線LAN規格 802.11a/b/g/n/ac 802.11a/b/g/n/ac なし なし
電源 ACアダプター ACアダプター 内蔵AC(冗長構成) 内蔵AC(冗長構成)

表2  スペックシート(2020年7月現在)

③ エディション
VeloCloudには、EnterpriseとPremiumの2エディションがございます。以下のエディション比較表(表3)からご希望の機能を確認し選定します。VeloCloud Gatewayを利用される場合は、Premiumエディションが必要となります。

機能 Enterprise Premium
VeloCloud Orchestrator
アプリケーション識別
L7 ファイアウォール QoS スケジューリング
ゼロタッチプロビジョニング
アプリケーションパフォーマンスのモニタリングと品質改善
VeloCloud Gateway Service for SaaS, IaaS, Legacy DC ×
Cloud Scale VPN (Branch Edge->Gateway->Branch Edge) ×
ソフトウェアアップデート
ハードウェア保守
テクニカルサポート

表3  エディション比較表

④ 契約年数
VeloCloudのソフトウェアライセンスはサブスクリプション契約となります。1,3,5年の中から選択が可能です。

⑤ DIS保守
DISからVeloCloudをご購入する際は、DIS保守を併せてご購入いただく必要があります。
※DIS保守は、Edgeで障害発生した際に、「コール受付」「交換対応」を受けるために必要なサポートです。

サポートレベルは以下の3種類(表4)がございますので、ご希望に合わせてご選定ください。なお、保守期間は原則ライセンスの契約年数と合わせます。

先出しセンドバック オンサイト
(平日9-17時受付)
オンサイト
(24時間365日受付)
受付方法 E-Mail・電話
※電話を受ける際は「DiSコールセンター」という名前で受けます
受付時間 平日 9:00~17:00 24時間365日
対応時間 15:00までに切り分け完了した場合
翌営業日着で代替機を出荷
15:00までに切り分け完了した場合
4時間目標で当日訪問
15:01以降に切り分けが完了した場合
翌営業日訪問
切り分け完了後4時間目標で訪問
対応内容 交換・Edgeの再アクティベーション及び
障害機器の返送はお客様作業
交換・Edgeの再アクティベーション及び障害機器は訪問CEが引き上げ
注意事項 ※ソフトウェアに関する対応はDiS営業日の9:00-17:00対応になります。
※オンサイト作業の訪問CEは1名になります。ラッキング等の作業が発生する場合はお客様にご協力を頂きます。

表4  DIS保守の3つのサポートレベル

以上、5項目を確認できればDISから概算見積もりを出すことが可能です!
VeloCloudを検討されている方は、こちらの項目を確認の上弊社担当営業までお問い合わせ下さい。

VMwareの記事




※閲覧にはiDATEN(韋駄天)へのログインが必要です。