高精細な画像・動画を筆頭にリッチコンテンツが急増し、業務で扱うデータが巨大化する昨今。PCにデータを取り込む際、予想以上に転送速度が遅くストレスを感じている人も少なくないはずです。

　高速性を誇るとうたわれたUSB 3.0が誕生してから10年あまり。最大5Gbpsの転送速度を可能にしたこの規格はWindows 7搭載PCとともに拡大し、その後、最大転送速度10GbpsのUSB 3.1、最大転送速度20GbpsのUSB 3.2（2019年内に登場予定）と拡張を続けています。こうした状況を考えると、USB 3.0が時代に即したスピードとは言えなくなってきているのも事実です。

　そこで注目してほしいのがThunderbolt™ 3です。ご存知のように、いま世の中ではWindows 10へのリプレースが進んでいます。こうした中、第8世代インテル® Core™ プロセッサー搭載モデルが急速に普及していますが、これらにはThunderbolt™ 3を備えたハイパフォーマンスモデルが用意されています。

　Thunderbolt™ 3とは、オールインワンでデータ、ビデオ、電源をすべて束ね、超高速なスピードを実現するデータ転送技術です。インタフェースに汎用的なUSB Type-Cを採用しながら、最大転送速度40Gbpsを可能とします。その高速性もさることながら、たった1つのポートであらゆるデバイスやディスプレイに接続できるため、シンプルな接続環境を維持できるのもポイントです。

　Thunderbolt™ 3は、大容量データの扱いが日常化するこれからの時代に最適な規格と言えるでしょう。その特長を図版とともに説明していきます。

ポイント1
マルチプロトコル

　Windows PCのインタフェースは小型かつリバーシブルのUSB Type-Cが主流になってきました。Thunderbolt™ 3はUSB Type-Cに接続して、データ転送のUSB、映像のDisplayPort（アダプタ経由でHDMI、DVI、VGA）、電源供給が可能。接続規格にあわせて異なるケーブル類を用意することなく、ディスプレイ、USBドック、外付けSSDなど多彩なデバイスに接続できます。

ポイント2
高速性

　データ転送速度は最大40Gbps。わずか1本のThunderbolt™ 3ケーブルで他のケーブルと比較してデータなら4倍、映像なら2倍の帯域幅を実現するため、まるで異次元の速度を体感できます。また、2台のPC間では10GbEを超えるスピードでファイル転送が可能です。

ポイント3
ビデオ

　Thunderbolt™ 3は映像出力にも真価を発揮します。1本のThunderbolt™ 3ケーブルで1台の5K出力または2台の4K出力に対応し、フルHD、QHD、4Kの組み合わせならいずれも2台の出力が可能。超高速な転送速度とあわせ、高精細なデュアルディスプレイ環境でさらなる生産性向上をもたらします。

ポイント4
電源

　これまで電源は別物として考えられてきましたが、Thunderbolt™ 3なら最大で100Wのシステム充電が可能。標準で15Wのバスパワーデバイスに対応するなど、周辺機器の活用にもストレスがありません。モバイル利用を前提としたノートPCではじつに頼もしい機能です。

実際にThunderbolt™ 3搭載PCに触れたユーザーはどのように感じたのでしょうか。以下、ダイワボウ情報システム（DIS）が主催した展示会・イベントでの声を紹介します（末尾は職種）。
 
●DIS Power Day 2019 in 徳島
 ・高速なデータ転送速度には大変興味がある。今後のノートPCに基本搭載されることを期待している。(通信営業)
 ・仕事上、CADを使用しているのでこの転送速度はぜひ採り入れたい。もう少し対応PC、デバイスが増えてくれればなお良い。(建設関係)

 ●DIS ICT EXPO 2018 in 熊本
 ・名前は聞いたことがあったが、実際にデータ移行のデモを見て驚いた。これほど高速なら写真のデータ移行もスムーズになるので、ぜひとも次回のタイミングでは対応モデルを購入したい。(サービス業)
 ・3D CADを使用しているため、現状はデータ移行に多くの時間が取られている。これなら時間効率が向上する。次回は、対応モデルを購入したい。(システム開発)
 ・4Kビデオを映す際はかなりのデータ容量が送れないとできないはずだが、2台同時に映せるのはすごい。(情報システム)
 ・このような規格があるのは知らなかった。しかし、デモを見てこれだけデータ転送速度が違うのであれば、作業効率もかなり上がるとわかった。対応モデル購入検討の余地はじゅうぶんある。(販売代理店)

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